アオマダラウミヘビは、コブラ科エラブウミヘビ属に分類される毒ヘビです。世界を代表するウミヘビの1種ですが、生息域である沖縄海域でも稀にしか見ることが出来ませんよ。
この記事では、アオマダラウミヘビの繁殖における交尾や産卵時期、幼蛇についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
この記事でまとめたこと
アオマダラウミヘビの繁殖、交尾の特徴は?
交尾の特徴
- 体を絡ませて交尾
- ヘミペニスをメスの総排泄口に挿入
アオマダラウミヘビは冬眠から覚めた5~6月の春から夏にかけて交尾をします。オスとメスがクネクネと体を絡ませ合って交尾をしますよ。
有隣目(ヘビやトカゲの仲間)は総排泄口の左右に1本づつ、一対のヘミペニス(半陰茎)という少々変わった性器を持っています。このヘミペニスをメスの総排泄口に押し当てて膨らませながら反転させ、メスに挿入しますよ。
アオマダラウミヘビの繁殖準備は?
事前準備
- 水容器の撤去
- 産卵床の用意
アオマダラウミヘビの繁殖期は冬眠から覚めた直後の5~6月です。メスは交尾後2か月程で産卵するので、それまでに設備などの事前準備をしておくといいですよ。
幼蛇は水容器だと溺れてしまうので、水容器を撤去して産卵床を用意します。メスのシェルターに出産後の卵を一緒にしておくとメスが卵を食べてしまう恐れがあるので、卵だけ産卵床に移すようにしてくださいね。
アオマダラウミヘビの産卵時期や場所は?
産卵時期 | 夏~秋 |
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産卵場所 | 湿度の高い洞穴 |
海岸にある岩の割れ目 | |
産卵数 | 4~10個(個体差あり) |
孵化期間 | 約5ヶ月 |
産卵時期
アオマダラウミヘビの産卵時期は交尾からおよそ2ヵ月後の夏~秋頃にかけてです。
繁殖に関して詳しいことは分かっていませんが、卵生で1度の繁殖で直径7~8cm程の卵を4~10個産み、約5ヶ月間の孵化期間を経て孵化します。
産卵場所
ウミヘビ亜種は体内で孵化して子を産む「胎生種」が多いですが、アオマダラウミヘビのようなエラブウミヘビ亜種は陸上で産卵します。
野生のアオマダラウミヘビは珊瑚礁や港・入江など穏やかな海に生息していることが多いですが臆病な性格をしているので、湿度の高い岩穴の奥などに隠れていることが多いですね。産卵場所も湿度の高い洞穴内やなどで産卵しますよ。
飼育下では、野生下での出産場所に似通った環境を再現してあげてください。
100~150cmの成蛇が余裕をもってとぐろを巻けるようなタッパーに、十分湿らせた『ミズゴケ』や『バキュームライト』を敷いてあげるのがおすすめですよ。
アオマダラウミヘビの幼蛇、餌や成長スピードは?
幼蛇の餌 | 小魚 |
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アナゴ | |
ウツボ | |
幼蛇の成長スピード | 1年で約30cmずつ成長する |
幼蛇の餌
アオマダラウミヘビの食性は動物食で、小魚や細長い魚(アナゴやウツボ)などを好んで食べますよ。
幼蛇の食性も大人のヘビと変わらず、サイズの小さなものを食べています。
幼蛇の成長スピード
アオマダラウミヘビは生息している環境によって幼蛇の大きさに差異があります。
温暖な環境で生活している幼蛇は40~70cm程の大きさをしていますが、涼しい環境だと15~20cmと小柄になる傾向がありますよ。
40cmで生まれた幼蛇の場合、温暖な気候であれば1年で70cmまで成長します。だいたい生後2年で1mを超える成蛇になることが多いですね。
温暖化で本州に進出!?
エラブウミヘビ亜種に属するアオマダラウミヘビは、暖かい地域を好むヘビです。
沖縄近海に生息していますが、温暖化の影響により現在では本州でも目撃されていますよ。
エラブ亜種に咬まれてしまった場合の死亡率は50%以上になるともいわれるので、縞模様のヘビを見つけてもむやみに触らないように注意してくださいね。