野生のハムスターがストレスを感じている時は、天敵に狙われるといった生死に関わる危険な状態です。
ペットとして飼われているハムスターはストレスを感じにくいはずですが、飼い主さんから与えられるストレスで早死にすることが多いといわれています。我々が思っている以上に、ハムスターはストレスに弱い生き物ですよ。
今回の記事では、ハムスターが受けるストレスの原因と解消法についてまとめました。
ハムスターのストレスの原因は?
ストレスの原因
- 気温の変化
- 音
- 光、明るさ
- 他のペットの存在
- ニオイ
ハムスターを飼い始めるとすぐにでも触りたくなりますが、ハムスターにとってはストレスになってしまいます。
飼い主さんを安全な存在と認識して、自分から近づいてくるまで待ってくださいね。場合によってはハムスターの飼育環境がストレスになることがありますよ。
気温の変化
ハムスターの飼育に適した室温は、20~26℃です。
夏場に「クーラー」や「保冷剤」を使うといった暑さ対策をしていないと、熱中症になってしまいますよ。また、冬場にヒーターを使うなどの寒さ対策をしないでいると、冬眠に似た状態になってしまいます。
体内の機能が低下することで体調が悪くなり、ストレスになってしまうのです。
音
ハムスターは人間との生活において常に多くの音にさらされています。
多くの生活音を「安全な音」と「危険な音」と聞き分けて判断し続けているので、常にストレスを感じている状態になっているのです。
ビックリして体の動きが止まるハムスターが面白いからと、わざと大きな音をたてる飼い主さんもいますが、ストレスになります。テレビや出入り口の近くにケージを置くのも同じことですよ。絶対に止めてくださいね。
光、明るさ
規則正しい生活ができないと体内時計が狂い、病気やストレスへの耐性が低くなります。
夜行性であるハムスターは、野生では暗闇の中で生活しています。夜になって室内を明るくしているのに、ケージにタオルや段ボールなどで覆いをしていないと生活リズムが乱れストレスになってしまいますよ。
昼間に部屋を暗くしていても同様なので気をつけてくださいね。
他のペットの存在
ハムスターは縄張り意識が強い動物です。
1つのケージで複数のハムスターを飼うと、弱いハムスターは攻撃されても逃げる場所がありません。毎日ストレスを受け続けることになってしまうので、飼い主さんは必ず対策をとるようにしてくださいね。
ニオイ
ハムスターの嗅細胞は人間の40倍以上とされます。
人間にとっては良い香りでも、ハムスターにとっては悪臭と感じることもありますよ。室内用の芳香剤や人間がつける香水などが、ハムスターにとってはストレスになることもあるのです。
ハムスターは嫌なことがあった時、その時のニオイと嫌な記憶をワンセットで記憶します。このため、嫌なことをされなくてもニオイを嗅いだだけで悪い記憶を思い出してストレスを感じるようにもなってしまいます。
ハムスターにストレスが溜まるとどんな行動をする?
危険によるストレスの場合、「顔や体のそうじをする」「砂浴びをする」「逃げる」「隠れる」「ほお袋の餌を出す」「噛む」「鳴く」「フリーズする」「体を低くする」「オシッコやフンをもらす」といった行動が見られます。
寒さによるストレスの場合は、動きが悪くなり散歩や回し車で遊ばなくなったりします。
まずは、ハムスターがストレスを感じている原因をきちんと突き止め、解決することを心がけるようにしてください。
気になる糞尿のニオイに「カンファペット」
カンファペットは、香りで上書きする従来の消臭剤とは異なり、ニオイの原因となるアンモニアなどを臭いの元から分解・消臭するアイテムです。
「次亜塩素酸ナトリウム」「酸性剤」「純水」のみで作られているので、安全性も抜群です。万が一、ハムスターの目や口に入ってしまっても心配はいりません。
ハムスターの体臭ケアはもちろん、ケージの掃除にも力を発揮してくれますよ。
カンファペットについてより詳しく知りたい方はこちら
ハムスターのストレスを解消する方法
ストレスの解消方法
- 床材を見直す
- 砂浴びをさせる
- かじるものを与える
- 回し車で運動させる
- 外で遊ばせる
- 広いケージに変える
ハムスターのストレス解消法はいくつかありますが、注意しないと逆にストレスを与えることがあります。注意点と合わせて参考にしてくださいね。
床材を見直す
キレイ好きなハムスターは床材がオシッコなどで湿っていると不快に感じてストレスになります。
飼い主さんが掃除しやすい床材に変えたり、床材の一番下に新聞紙を敷くのもおすすめですよ。床材にウッドチップを使うと、トンネルのように潜ってストレス解消にもなります。野生に近い環境で飼育することで、習性や本能を満たすことができますよ。
ただ、ウッドチップを使った床材の場合、ハムスターによってはアレルギーで皮膚トラブルが出ることもあります。逆にストレスを与えてしまうので、心配な飼い主さんは様子を見ながら使用してくださいね。
おすすめの床材
ジェックス ハビんぐ 柔ごこち 400g ホワイトパルプマット
天然広葉樹パルプから作られた床材になっており、柔らかい素材なのでハムスターを傷つけることなく使えますよ。低アレルギー素材で、排便の確認がしやすく、通気性に優れた床材です。
砂浴びをさせる
ハムスターは緊張すると体を綺麗にする習性があります(寝起き直後の毛づくろいは別)。
爪や口を使った毛づくろいだと体を必要以上に引っかいてしまうので、砂浴びがおすすめです。体を隠して安心して遊べるように、屋根付きタイプの砂浴び場を用意してくださいね。
新しい飼育環境に慣れてきて砂浴びをしなくなったら、砂浴び場は取り除いても大丈夫ですよ。その分ケージが広くなるので、ストレス解消につながります。
砂場
ケージの広さに余裕があれば、砂浴びができるよう、細かな砂を入れた砂場も用意します。
ハムスターは砂遊びも好きなので、砂で体の汚れを落として臭いを防止することができますよ。砂が飛び散らないよう、屋根付きのハムスター用トイレを使うのがおすすめです。
臭いが少なく世話もしやすいハムスター。日常的にケージや体を清潔に保つ工夫をすれば、臭いも気にならず快適なペット生活が送れますよ。
おすすめの砂・砂場
SANKO ハムスター用砂浴び砂 バスサンド 1kg
細かい砂がハムスターに付いている汚れや不要な油分を取り除いてくれます。加熱処理済みで殺菌してあるので、安心して使うことができますよ。
SANKO ハムスターのバスハウス ワイド
底面が曲がっているので、ハムスターが砂浴びしても砂が常に中央に集まるので、お手入れが楽に済みます。お掃除用のミニシャベルが付いていますよ。
本体サイズ (幅x奥行x高さ) | 9.5×7.5×14.5cm |
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重量 | 130g |
かじるものを与える
おもちゃのような「かじり木」、ハシゴやフェンス状になった「かじり木」、わらを束ねた「わらスティック」をかじらせるのもストレス解消になりますよ。
健康面を考えて、無着色の「かじり木」や無農薬の「わらスティック」がおすすめです。
ハムスターの歯は一生伸び続けますが、「かじり木」だけでストレス発散させると歯を痛めるので注意してくださいね。
おすすめのかじり木
マルカン かじり木コーンM ×3個
回し車で運動させる
野生のハムスターは縄張りのチェックのために、1日に3㎞前後も移動します。
この運動量を満たすためにはケージ内の散歩だけでなく、回し車が必要ですよ。回し車でグルグル回っていると、広い縄張りを確認している気分になれるので、ハムスターは本能を充たし心も体も健康でいられるのです。
回し車はハムスターの体に合うサイズを選んであげてくださいね。足元の隙間が空いていると足を挟んで骨折などのケガに繋がってしまいますよ。
おすすめの回し車
SANKO サイレントホイール15
ワイヤー型ケージ、ガラス水槽型ケージにも対応しているマルチ仕様のハムスター用の回し車です。
床に置いて使用することもできるため、どのようなケージにも対応でき、音も出ないように工夫されていておすすめですよ。
本体サイズ (幅x奥行x高さ) | 15.5×9.5×17.5cm |
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重量 | 240g |
外で遊ばせる
広い縄張りを持つハムスターにとって、室内での散歩は最大のストレス解消となります。
サランラップやトイレットペーパーの芯をつなぎ合わせたトンネルを用意してあげると、さらに喜んで遊んでくれますよ。
注意点
ケージから出す前は、行方不明にさせないために壁や家具のすき間を塞いだり、感電やショート防止のために電化製品のコードを隠しておくようにしてください。
ケージに戻すときは、ケガをしていないかのチェックも忘れないでくださいね。
その他の注意点としては、赤ちゃんハムスターは足の筋力が弱く、思いがけないケガをすることもあります。まずは回し車で筋力アップさせてから外で遊ばせるようにします。また、ハムスターが高齢だったり、病気の時は外へ出すのを控えるようにしてくださいね。
広いケージに変える
ストレス解消に室内を散歩させたいけど不安がある場合は、ケージを大きくすることでも解消できますよ。
快適な環境を提供しよう!
飼っているハムスターを元気で長生きさせるには、飼い主さんがハムスターのストレスをどれだけ理解してあげるかにかかっています。
飼育環境や接し方をちょっと変えるだけで、ハムスターにとって快適な環境になりますよ。ぜひ実践してみてくださいね。