猫が患いやすい泌尿器系の病気の1つに尿路結石があります。
愛猫が尿路結石で苦しむ姿を見ないようにするためにも、普段から尿石が形成されないよう意識したフード選びをしてあげることが大切です。
この記事では、尿路結石になってしまった猫にあげるフードの選び方、基準についてまとめました。
尿路結石についての詳細はこちらのページにてまとめています。
愛猫の尿路結石ケアに役立つキャットフードの基準は?
pHのバランス
尿路結石の形成に関係する要素の一つは、尿のpHバランスです。ストルバイト結石はアルカリ性尿で形成されるのに対し、シュウ酸カルシウム結石は酸性尿で形成されます。
獣医師が推奨する尿のpH範囲に合わせたキャットフードを選ぶことが重要です。
適切な栄養バランス
猫は栄養バランスの取れた食事が必要です。適切なタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルのバランスが含まれているキャットフードを選びましょう。特にマグネシウムやリンの含有量にも注意が必要です。
缶詰やパウチなどウェットフードも◎
適切な水分摂取は尿路の健康に重要です。キャットフードの水分量が高い場合、猫の水分摂取量が増えるため、尿の希釈が促進されます。これにより、尿路結石のリスクが低下する可能性があります。
缶詰のキャットフードや添加された水分が多いキャットフードを検討してください。
成分の品質に注目
キャットフードの成分は品質が重要です。良質な動物性タンパク質源(例:鶏肉、魚)、穀物や人工添加物の使用を最小限に抑えたフードを選ぶことが望ましいといえます。
獣医師が推奨するキャットフードブランドや特定の成分に対して注意を払いましょう。
尿路結石ケアは総合栄養食?療法食?
尿路結石ケアのキャットフードには総合栄養食と療法食、そして維持食があります。
総合栄養食は予防のために
下部尿路の健康維持に配慮などとパッケージに記載されているもので、基本的に尿路結石ができていない健康な猫に与えるものです。あくまで予防の一つとして取り入れてください。
療法食は治療が目的!
療法食は尿路結石ができており治療が必要な猫に与えるものです。獣医師が診察し尿路結石だと判断され、獣医師の指示のもと療法食に切り替えます。
維持食は再発対策
療法食に切り替え結石が溶け、治療が完了したあとに維持食が必要になります。基本的に獣医師の指示があるまでは療法食を続けるのが良いでしょう。
飼い主さんの独断で市販の総合栄養食に切り替えるのは、再発する可能性を考えるとおすすめできません。
尿路結石のケアに役立つキャットフード
【総合栄養食】ピュリナワン 下部尿路の健康維持 サーモン&ツナ
価格と内容量
カロリー | 脂質 |
---|---|
2,091円(税込) | 2kg(500g×4) |
おすすめポイント
- ミネラルバランスを調整し尿路結石の形成に配慮
- 腎臓の健康ケア
- サーモンとツナが好きなねこちゃんに
青緑のパッケージで有名なピュリナワン。スーパーやホームセンターでも見かけるピュリナワンから、尿路の健康維持に配慮された総合栄養食をピックアップしました。
ミネラルとアミノ酸のバランスの調整により、尿pHの値を約6.0~6.5にコントロールするよう設計されています。マグネシウムは0.1%となっており、ストルバイト結石に配慮。
価格は2kgで2,000円と品質やブランドの信頼性を考えるとコスパに優れたキャットフードだといえます。
総合栄養食なので、あくまで予防として与えてください。尿路結石ができている子には獣医師の指示を受けて療法食で治療をしましょう。
【総合栄養食】ピュリナワンパウチ 尿路の健康維持 チキン
価格と内容量
カロリー | 脂質 |
---|---|
1,708円(税込) | 70g×12個 |
おすすめポイント
- 腎臓や下部尿路の健康維持
- 水分摂取できるウェットフード
- ドライフードのトッピングにも
ピュリナワンの総合栄養食にはドライフードだけでなく、チキンがごろごろ入ったウェットフードも用意されています。
ウェットフードを取り入れることで水分摂取量が自然と増え、飲水量不足をカバーすることができます。
ミネラルバランスを調整し、pHコントロールで結石の形成に配慮。さらにオメガ3脂肪酸を配合していることで、健康な下部尿路維持に期待できます。
こちらも総合栄養食であり、尿路結石を治療する療法食ではありません。あくまで予防の一つとして取り入れてみてください。
【療法食】ロイヤルカナン ユリナリーS/O オルファクトリー ライト
価格と内容量
カロリー | 脂質 |
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5,732円(税込) | 2kg |
おすすめポイント
- 獣医師の指示が必要な療法食
- 食欲をそそる香りをプラス
- 肥満ぎみのねこちゃんにもおすすめカロリーカット
ロイヤルカナンの本フードは、下部尿路疾患の猫に給与することを目的として特別に調製された食事療法食です。
ストルバイトが形成されにくい弱酸性の尿となるように、ミネラルなどの栄養バランスを調整されています。また、尿中のストルバイトやシュウ酸カルシウムの飽和度が高くない健康的な尿量を維持できるように、ミネラルなどの栄養バランスを調整。
ほかの療法食だと食べてくれないねこちゃんのために、香りにこだわりが強い猫のために食欲をそそる香りをプラスしているのがポイントです。
本フードは療法食であり、飼い主さんの独断で購入して与えるのはやめましょう。
細かい成分までしっかりチェックしてフードを選ぶことが大切!
猫は尿路結石を発症しやすいので、尿路結石になる前にしっかり対策してあげる事が大切です。
pHコントロールと書かれているフードであっても、穀物や合成添加物が使用されているとほかの病気を発症する原因にもなります。原材料表記をしっかり確認するようにしてくださいね。
適切な食事を与えるのはもちろん、尿路結石を防止するために水を飲ませる工夫をするのも重要です。