思いもよらぬ繁殖や、生殖器官に起こる病気から守るための去勢・避妊手術。
去勢・避妊手術を受けたことで猫自身の体調や体質・食欲やカロリー消費量が変わり、太りやすくなることもあります。
この記事では、去勢・避妊後の猫におすすめのキャットフードや選ぶポイント、注意事項についてまとめました。
目次
全100種類のキャットフードをいくつかの基準をもとに徹底調査、検証!
愛猫にあったキャットフードの選び方、探し方を以下の記事でご紹介しています!
キャットフード買うならこれで決まり!
おすすめ15選を徹底分析
100種類ものキャットフードの安全性を比較!これを与えれば間違いなしのおすすめ15選をご紹介します。
その他キャットフードにまつわるお役立ち情報も満載!
去勢・避妊後のキャットフードで気をつけたいことは?
去勢・避妊後の食事の注意点
- エネルギー消費量が減る
- 食欲や好みの変化
去勢・避妊前と同じ量やカロリーのキャットフードを食べていると太ってしまうことがあるので注意してください。
肥満になる原因としては、今まで生殖器官に使用されていたエネルギーが使われなくなることによるエネルギー代謝量の低下。
食欲抑制作用があるエストロゲンの分泌低下による食欲の増加。徘徊行動の低下(男の子の場合)による活動性の低下などが肥満の原因としてあげられます。
また、手術によるストレスや体の変化で食欲や好みが変わることも。手術後の身体に適したキャットフードが販売されているので、最適なものを選んであげることが大切です。
去勢・避妊後のキャットフード、選び方のポイントは?
去勢・避妊後のキャットフードの選び方のポイント
- 肉・魚が主原料
- 穀類不使用
- 合成添加物不使用
- 尿路ケアできる素材が使われている
- 高タンパク、脂肪とカロリーが控えめ
- バランスよく食物繊維が含まれている
合成添加物が使われていない
猫本来の食事には、化学的に合成された人工添加物は含まれていません。
赤色1号・青色2号・黄色3号などはタール色素であり石油が原料です。発がん性があり「アレルギー」「異常行動」「染色体異常」その他様々な病気を引き起こす原因になります。アメリカやEU諸国では使用が禁止されていますよ。
着色料は飼い主の購買意欲を刺激するために使用されているものであり、猫の食欲には全く関係ありません。
猫の体に害を与えるだけなので、人工のものではなく天然由来の成分が使われているものを選んであげることが大切です。
尿路ケアできる素材が使われている
男の子は尿道が狭いので尿路系の疾患にかかりやすいので注意が必要です。また、肥満は尿路疾患の発生リスク要因としても知られているので適切な体重管理も欠かせません。
もし、尿路ケア用のキャットフードと去勢・避妊後用のもので迷ったら、以前に尿石症などトラブルがない場合は去勢・避妊後のものを選ぶとよいですね。
高たんぱく、カロリーと脂質が控えめ
肉食動物である猫には、動物性タンパク質が豊富な肉・魚をメインにしたキャットフードを選ぶことが大切です。
ただ、術後は太りやすいので、肉・魚をメインとしており、かつカロリーや脂質を控えめにしたフードを選んであげることをおすすめします。
食物繊維がバランスよく含まれている
食物繊維の種類は、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」の2種類です。
セルロースなどの不溶性食物繊維には胃の蠕動運動を刺激する働きがあり、可溶性繊維には水分を含むとゲル状になり消化管をゆっくり通過させる働きがあります。
食物繊維は便秘解消に役立ちますが、どちらの繊維も多すぎると体に悪影響を及ぼすため、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれているフードを選ぶことが大切です。
去勢・避妊手術後のねこちゃんにおすすめのキャットフード3選
ヒルズ サイエンス・ダイエット 避妊去勢後1~6歳まで チキン
おすすめポイント
- 体重管理と健康をサポート
- 低脂肪(約50%減)・低カロリー(約13%減)※
- ストルバイト尿石に配慮
※ヒルズの「アダルト チキン 成猫用」と比べた数値。
まずはヒルズから販売されている、避妊去勢後用のキャットフードをご紹介。
ヒルズには獣医師や栄養学者、食品科学者など220人以上が在籍しており、ペットがより健康で長生きできるような研究・開発を行っています。
本キャットフードは、太りやすくなる避妊去勢後の体重管理と健康をサポートしてくれるだけでなく、健康的な筋肉を維持、マグネシウムの量を調整しておりストルバイト尿石に配慮、そして心臓の健康をサポートするためのタウリンを配合しています。
購入できる手段も豊富で、ホームセンターなどの店舗はもちろん、公式通販やAmazonなどオンラインでも用意されています。お店によってはトライアルセットを取り扱っていることもあるので、まずは最小量から試してみてください。
ニュートロ ナチュラルチョイス 避妊去勢猫用アダルト 白身魚
おすすめポイント
- 90年の歴史があるブランド
- 栄養豊富な自然素材を厳選
- 高い嗜好性と消化性を実現
ニュートロは、アメリカに拠点のある90年続くペットフードブランドです。
自然由来の原材料にこだわりつつ、ねこちゃんのライフステージや目的に適した栄養バランスのレシピがポイント。
ねこちゃんが大好きな生白身魚、乾燥チキンをメインに、脂質とカロリーを控えめに抑えています。ナチュラルなフードであるため、合成酸化防止剤や着色料などは不使用。
原材料の品質から製造、輸送まで厳しい基準の元管理をしており、飼い主さんの手元に届くのは厳しい基準をクリアしたフードのみという徹底っぷり。
自然食材におだわっていることからやや高級なキャットフードではありますが、脂質・カロリーだけでなく、”ナチュラル”にこだわりたい飼い主さんにおすすめなごはんです。
ピュリナワン 避妊・去勢後から全ての年齢に チキン
おすすめポイント
- 体重管理だけでなく尿pH管理に配慮
- 健康維持のために免疫力に注目
- 合成着色料・香料不使用
「ピュリナ ワン」は、優れた動物性たんぱく質源で嗜好性も高い「新鮮な肉や魚」を原材料に贅沢に使用しているキャットフードです。
本フードは低カロリー設計で体重管理に適したフードですが、同時に「健康免疫システム」として、ねこちゃんの健康のために、体の内外から免疫力を維持する3つの栄養素を特別に配合しているのがポイントのごはんです。
ねこちゃんが本来持っている免疫力を維持するためにビタミンEとCを配合。体の内側にある免疫力を維持するために、腸の健康維持に期待できるβグルカン。そして、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が体の外側のバリア機能を維持します。
免疫力を落とさないためにはストレスを与えないもしくは発散できる環境が必要ですが、栄養バランスが整った食事も必要です。
ピュリナワンはお店でも通販でも手軽に購入できるので、まずは最小量からトライアルしてみてください。
去勢・避妊後にキャットフードをあげるポイント!
去勢・避妊後のキャットフード、与え方のコツ
- 与え始めは術後の絶食期間後すぐ
- 術後は食事を数回に分ける
- 無理にカロリーを抑えない
- キャットフードの切り替えは、術後1ヶ月後
- 生後1年経つまでは子猫用でOK
与え始めは術後の絶食期間後すぐ
避妊手術後は麻酔の影響があるので「食事は○時以降にしてください」と獣医師から指示があります。絶食期間が過ぎてから、通常通りに餌を与えるようにしてくださいね。
キャットフードの量は様子を見ながら調整しますが、丸1日全く食べない状態が続くようであれば病院に行くようにしてください。
術後は食事を数回に分ける
手術の後は食事の量や回数、間隔に気をつけます。手術の後は食欲がなくなるので、キャットフードは少量で数回ずつに分けて与えます。
食欲が戻り一日分を食べられるようになったら、今まで通りの回数与えてください。
無理にカロリーを抑えようとしない
去勢・避妊後はカロリー摂取量を抑えることが大切ですが、1歳までは猫の成長期にあたります。
去勢・避妊手術を受けたからといって、成長期にカロリー摂取を抑えてしまうと健康的な発育の妨げになってしまいます。手術の傷を治すにも栄養が必要です。
成長期の間はきちんと成長させることが最優先なので、カロリーを気にする必要はありません。また、猫の基礎代謝が変化するまでには時間がかかる場合があるため、手術後直ちに切り替える必要はないでしょう。
去勢・避妊後対応のキャットフードに切り替えるなら、1歳以上になってからがおすすめです。
今まで与えていた量が気になるのであれば、9割程度にして様子を見る方法もあります。
キャットフードの切り替えは術後1ヶ月後
避妊後のキャットフードなどに切り替える時期は、術後1ヶ月後がおすすめです。
急に切り替えてしまうと猫の体に大きな負担がかかってしまったりびっくりして食べなくなったり、下痢や嘔吐などの胃腸障害を引き起こしたりしやすいです。
はじめは今までのキャットフードに少しづつ混ぜ、7~10日ほどかけて様子を見ながら混ぜる割合を増やしてくださいね。
新しいキャットフードの割合が増えても嫌がったり体調を崩すなどの変化がなければ、全量を新しいキャットフードにします。2~3日様子を見て大丈夫そうであれば切り替え完了です。
生後1年経つまでは子猫用でOK
生後6ヶ月から1年はまだ成長期で、カロリーが必要な時期です。
生後1年を目安に子猫用キャットフードを使い切ったら去勢・避妊後用のフードに切り替えるといいですね。去勢・避妊後用のキャットフードはカロリーを控えたものが多いですよ。
去勢・避妊後に最適なキャットフードを選んであげることが大切!
去勢・避妊手術の後は太りやすいため、肥満は糖尿病や骨関節疾患などの病気の発生リスクが上がります。
今までとは違う去勢避妊用のキャットフードを検討することも必要となるため、上記内容を参考にしながら愛猫が健康に過ごせるように最適なものを選んであげてくださいね。