セルフィンプレコは主にアマゾン流域や日本の沖縄県に生息する熱帯魚で、正式名を「プレコストムス」といいます。
日本では最もポピュラーなプレコなので単に「プレコ」とよぶこともありますよ。帆のように成長する背ビレから、セイル(帆)とフィン(ひれ)を合わせた名前がつけられました。
この記事ではセルフィンプレコの習性や繁殖、産卵条件、稚魚の育て方についてまとめました。
この記事でまとめたこと
セルフィンプレコの習性は?
習性
- 水槽の藻を食べる
水槽の「掃除屋」とよばれるセルフィンプレコは、水槽に繁殖する藻をキレイに補食する習性があります。特に稚魚の頃によくみられますよ。
観賞用としても水槽の掃除役としても人気の高い、少し変わった熱帯魚です。
セルフィンプレコの中でも、その模様から数種に分けられます。一般的な白い魚体に黒の模様が現れる「マーブル」、黒字にオレンジ色の水玉模様が特徴の「オレンジスポット」、レア物で突然変異で発生する真っ白の「アルビノ」などが存在しています。
セルフィンプレコの繁殖、産卵条件は?
繁殖条件
- 26〜28℃
セルフィンプレコの生息域はアマゾン中域など熱帯地方なので、26〜28℃程度の温水が望ましいです。
繁殖もこの条件が適切ですが、寿命が最大35年、体長50㎝以上にも成長する熱帯魚なので、あまり繁殖を行う人は多くありません。
一般のアクアリウムを楽しむユーザーで繁殖を考える方にはほとんどいないといえます。もし繁殖を行う場合は業者並みの大型水槽を用意して行う必要があり、手間も費用もかかります。
産卵
産卵させて稚魚を育てるのは一般的な飼い方ではないためあまり情報がありませんが、「ナマズ」の仲間であることを考えると、稚魚は産卵時に自然にできた横穴などに潜む習性があります。
筒状の産卵ブースなどを用意するのが良いといえます。また、産卵後のストレスで親のセルフィンプレコが卵を補食してしまうことも考えられるので、産卵ブースを引き上げて孵化するまで「分育」することをオススメしますよ。
セルフィンプレコの稚魚、育て方は?
基本的に雑食性ですが、稚魚のときは水槽の藻などを好んで食べます。藻に加えて「クロレラ」など植物質の餌をふやかせて与えれば餌は十分ですよ。
成魚になると旺盛な食欲から苔や藻では足りず水草も食べてしまいます。大型化するとナマズ本来の「攻撃性」から肉食傾向も出てくるため、混泳に注意が必要となります。
50cmほどの大型に育ったら、水槽に移して単独飼育する方が無難ですよ。
人間の半生にも及ぶ長寿命!
セルフィンプレコは熱帯魚ショップで比較的安価で売られていて、性質から飼いやすい品種です。ただ、予想以上に大きくなってしまう危険性もあるため、安易に購入して飼育を始めることは控えてくださいね。
人間の半生にも及ぶ長寿命の品種ですので、飼いきれなくなって池や川に捨てていく心ない飼い主も多くいるのが現実です。セルフィンプレコは外来種ですので、日本古来の生態系を崩す恐れも高くなります。
特に繁殖は最後まで面倒をみる覚悟をもって行ってくださいね。