「エイ」というと海水魚や水族館で飼育されているようなイメージを持ちますが、実は淡水で飼育可能な種類もたくさんいます。
マニアの間で、かなり高価な値段で取引されるエイもいますよ。この記事では淡水エイの混泳や餌、寿命や成長後の大きさ、水槽での飼育環境についてまとめました。
淡水エイは混泳できる?
淡水エイは、混泳が上手くいくことが多いです。性格は比較的温厚で他魚への攻撃性がないので、同種間や異種間でも混泳に向きます。
混泳の注意点
混泳させる際には淡水エイと「遊泳層」がかぶらないように注意してください。遊泳層の異なる「ガー」や「アロワナ」とは混泳が上手くいきますが、遊泳層が同じで底面を生活圏にしている「ポリプテルス」や「レッドテールキャット」「プレコ」などは喧嘩をすることがあります。
また極端に小さすぎる熱帯魚も、混泳させると淡水エイに食べられてしまいます。攻撃性の高い熱帯魚だと淡水エイが攻撃されてしまうことがあるので、こちらも注意が必要です。
淡水エイの餌は?
餌
- 赤虫
- エビ
- ドジョウ
- 金魚
- 人工飼料
淡水エイは赤虫やエビ、ドジョウ、金魚などの「生餌」を好んで食べます。しかし生餌は水を汚しやすく、大食いの淡水エイの場合すぐに水を汚してしまいます。「カーニバル」や「キャット」などの人工飼料に慣れさせるようにしてあげると、栄養バランスが取れておすすめですよ。
人工飼料への移行は、生餌をお腹いっぱい食べさせてから行います。はじめは生餌と一緒に人工飼料を混ぜて与え、1週間ほどかけて徐々に生餌の量を減らしてくださいね。「気がついたら人工飼料だけだった!」と淡水エイに思わせるつもりでトライしてみてください。
人工飼料への食いつきがわるい淡水エイもいます。「痩せきた」と感じたら、すぐに生餌に戻してあげるようにしてくださいね。
淡水エイの寿命や大きさは?
寿命
- 5~10年
大きさ
- 30~100cm
淡水エイは非常に長生きをします。自然下では40年以上生きる淡水エイもいるといわれています。飼育下では5~10年ほどです。
大きさは、30cmほどの「アマゾン淡水エイ」から、100cmを超える「モトロ」まで、様々なエイが存在します。淡水エイを飼育する際には、種類で選ぶことがおすすめですよ。どの程度まで大きくなるかをしっかり事前に調べておくことが大切ですね。
淡水エイの飼育、水槽は?
水槽環境
- 水質:pH6.0~7.5
- 水温:25~30℃
- 水槽:幅120cm奥行き60cm以上
淡水エイは一般的な熱帯魚と同じ水質、水温で飼育することができます。水質や水温の変化には敏感なので、水合わせはチューブを使って約2時間ゆっくりと行ってください。
水質の急変を防ぐためには「木炭」や「サンゴ砂」のような「緩衝材の役割」をするものを、ろ過槽に入れておく飼い主さんもいますよ。
淡水エイは決して安くはない熱帯魚なので、飼育する前から弱らせることがないよう細心の注意を払ってくださいね。
水槽のサイズは最低でも幅120cm奥行き60cm以上の水槽を用意してあげてください。小さすぎると水質が安定しづらくなってしまいます。
また、大食いで生餌を好んで食べることから、ろ過装置は強力なものを用意すると良いですよ。中でも「オーバーフロー式」がおすすめです。
飼育難易度高め!毒針を持つ淡水エイ
淡水エイは水質や水温の変化に敏感なため、熱帯魚飼育の初心者にはおすすめできません。飼育する場合には「120cm以上の水槽を置く場所がある」「強力なろ過装置の準備ができる」「こまめに様子を観察できる」「ある程度熱帯魚の飼育に慣れている」ことが条件となります。
毒針を持っているため、素手で扱うことは避けてくださいね。淡水エイを飼育する場合にはいろいろな覚悟が必要になりますね。