アオダイショウは日本本土で最大の大きさを誇るヘビです。
山口県岩国市周辺に多く生息しているアオダイショウは白い体色をしていることから「神の遣い」とされ、1924年には天然記念物に指定されていますよ。
この記事ではアオダイショウの種類、野生下での餌や天敵をまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
この記事でまとめたこと
アオダイショウの体色の種類は?

体色の種類
- 青系淡色個体
- 緑系淡色個体
- 白化個体
青系淡色個体
「アオダイショウ」の名にもなっているように、淡青灰色(青みがかった灰色)~茶褐色(やや黒みを帯びた濃い茶色)をしています。代表的な体色といえますね。
多くの個体は背面に4本の黒い縦縞が入っており、瞳はオリーブ色が強く、眼孔は黒っぽい茶色です。
寒い地域に生息する個体は青みの強い傾向があり、中でも北海道産は特に青褐色(青みを帯びた褐色)が濃いことから「エゾブルー」と呼ばれていますよ。
脱皮前の個体は色味が濃いですが脱皮をすると青みが強くなり、縦縞も不明瞭になっていきます。縦縞が無くなってしまう個体もいますよ。
緑系淡色個体
日本の広い範囲で見ることができるのがオリーブ色の強い個体です。
幅広く生息しているので地域によって色や濃さなどに個体差があり、淡黄緑色~暗緑色の個体も存在しますよ。
青系同様に、体には明瞭または不明瞭な黒っぽい茶色の縦縞が入っています。瞳もオリーブ色で、眼孔は黒っぽい茶色です。
白化個体
アオダイショウといえば淡青色や淡黄緑色の個体が多いですが、山口県岩国市では白い体色をしている個体が有名です。「岩国のシロヘビ」と呼ばれ、国の天然記念物になっていますよ。
体色はクリーム色で黒みがかった茶色の縦縞が薄っすらと見えます。控えめに輝くスパンコールのようなウロコに、ルビーのような赤い瞳が気品さを感じさせる美しい姿をしていますよ。
アオダイショウの餌、野生下では何を食べている?

野生下での餌
- 鳥類やその卵
- 小型の哺乳動物
アオダイショウは肉食性で、主に鳥類やその卵を捕食しています。
小型の哺乳動物であるネズミを食べるために人家に侵入することも多いですよ。幼蛇はトカゲやカエルを食べる傾向が強いですが、成長と共に哺乳類や鳥類を捕食するようになります。
ヘビは獲物を切断・粉砕する歯を持っていないので基本的に獲物を丸呑みします。獲物に噛みついて捕まえ、身体に巻きついて締めつけ弱らせながらゆっくりと食べていきますよ。
鳥の卵は丸呑みして、食道で脊椎下部の突起を押し当てて割って食べます。
アオダイショウの天敵はいる?

天敵
- 成蛇: イノシシ、イヌワシ、タヌキ
- 幼蛇: シマヘビやノネコ
アオダイショウの天敵は、イノシシ・イヌワシ・タヌキ・キツネ・カラスなどです。幼蛇にとってはシマヘビやノネコなどが天敵になります。
天敵に襲われた場合は川底に潜って隠れることもできますよ。
無毒でも油断は禁物!

アオダイショウは大人しい性格をしていますが、むやみやたらに近づいたりすると反撃してくる場合もありますよ。
無毒なヘビですが、かまれると野生生物が持つ細菌やウイルスによる感染症の恐れもあります。アオダイショウにかまれた場合は、すぐに傷口を水で洗い流して病院に診てもらうようにしてくださいね。