キャットフードはスーパーやホームセンターなどでも手軽に購入できますが、中には猫の体に悪影響な食材が使用されているものもありますよ。
この記事ではキャットフードに含まれる添加物や、その確認ポイントをまとめました。
この記事でまとめたこと
キャットフードに含まれる添加物一覧!

キャットフードの添加物
- 家禽ミール・ミートミール
- ビートパルプ
- ダイジェスト
- 動物性油脂
- 塩
- 香料
- 保存剤
- 着色剤
- 酸化防止剤
キャットフードには添加物が含まれています。「家禽ミール」や「ミートミール」「香料」「保存剤」「着色剤」「酸化防止剤」などです。
それぞれ含まれている理由と愛猫の体に悪影響を与えてしまう点を紹介します。
家禽ミール、ミートミール
原料例
- 家禽ミール
- ミートミール
- ミートボーンミール
- 肉粉
- バイプロダクツ
- 肉副産物
比較的値段の安いキャットフードには、上記のような原料が含まれている場合が多いです。これらは動物の「内臓」や「血液」「骨」などの、人間の食用には使用できない部分が使われていることがあります。
栄養価が低い動物性タンパク質なので消化・吸収しにくい成分ですよ。酷い場合は事故で亡くなってしまった野生動物や、病気や障害を患った動物の肉が使用されていることもありますよ。
通販などで値段が安すぎるキャットフードを見かけたことがありませんか。ほとんどの場合「家禽ミール」でかさ増しされて販売している劣悪なキャットフードです。
キャットフードを選ぶときは必ずパッケージをチェックして、「肉類」などの曖昧な記載だけではなく「チキン」や「牛肉」などはっきりと記載されているフードを選ぶようにしてくださいね。
ビートパルプ
ビートパルプとは、甜菜(テンサイ)から糖分などを絞り出した後に残る繊維質のことです。甜菜は別名「サトウダイコン」とも呼ばれ、サトウキビと並ぶ砂糖の主原料です。砂糖をつくる過程で残った葉・茎・しぼりカスなどの副産物がビートパルプなのです。
甜菜から砂糖を絞り出すために、薬剤を使用しているのが大半です。当然ながら、薬剤処理されたビートパルプには使用された薬剤が残留している可能性があるので、危険であるといえます。
またビートパルプに含まれる「不溶性食物繊維」はうんちを必要以上に固めたり、大きくしたりする作用があります。便秘の原因や、犬の健康状態がわかりにくくなるというリスクがあります。
ダイジェスト
ダイジェストとは、旨味成分のアミノ酸を得るために肉のタンパク質や脂肪を半消化状態にしたものをいいます。嗜好性を高めるためにフレーバーとしてフード表面にスプレーされており、「加水分解物」とも呼ばれます。
食肉加工の廃棄部位に大量の水と薬品などを加えて生成しています。また脂肪分の酸化を抑えるために添加物である酸化防止剤も同時に配合されることが多いため、愛犬の健康を考えるとあまり望ましくはありません。
動物性油脂
脂肪はエネルギー源や体温維持に役立つ成分です。臓器の保護・細胞膜の生成・皮膚や被毛の健康維持にも役立ちますよ。
ただ「動物性油脂」と掲載されているものは注意が必要です。どの動物の油脂か書かれていないものは、死骸の処理過程で出たものであったり、記載できないような動物の油であったりすることがあります。
「ツナオイル」「チキン油」「鶏油脂」など、使われている動物名が明記されているものであれば問題ありません。
塩
原料例
- 塩
- 塩化ナトリウム(Na)
ナトリウムは猫にとって必須の栄養素ですが、本来は肉や野菜などの食材に含まれている微量なもので十分なので、添加する必要はありません。
塩分の過剰な摂取は脱水症状を起こしたり、心臓や腎臓に大きな負担をかけたりしてしまうので注意が必要です。
香料
香料はキャットフードの匂いを強めて、猫の食欲を刺激するために使用されています。「ドライタイプ」のキャットフードによく使用されていますよ。フードを乾燥させているためにおいが少ないからです。
香料自体は猫の体によい成分ではありませんので、気になる方は香料の含有が少ない「ウェットタイプ」のキャットフードか、無香料のフードを選ぶことがおすすめですよ。
保存剤、着色料、酸化防止剤
原料例
- BHA
- BHT
- エトキシキン
- 二酸化チタン
- プロピレングリコール
- ソルビン酸
- 増粘剤
- 赤色○号
- 青色○号
- 黄色○号
保存剤は「防腐剤」ともよばれ、キャットフードが腐敗しないようにする目的で使用されています。保存剤を混ぜることで、フードの長期保存や容量が多い袋での販売を可能にしています。
着色料は「赤色2号」や「青色1号」などと記載されている人工的に色を付けるための成分です。着色料を使用する目的は猫のためではなく、人間の見栄えのためです。猫は食べ物を「色」ではなく「匂い」で判断するので、着色剤は食欲と関係ないのです。
酸化防止剤には人間の食品に使うことを禁止されている成分も含まれています。当然猫にも悪影響を及ぼしますよ。フードは水分が多いほど酸化しやすいので、「ウェットタイプ」のキャットフードにはよく使われています。
「保存剤」「着色料」「酸化防止剤」は長期保存や見た目の良さには重要ですが、癌やアレルギーを発生させる原因や、皮膚病など病気の原因にもなる有害な成分なのです。
キャットフードに含まれる注意すべき原料は?

注意すべき原料
- 遺伝子組み換え原料
- 穀物
- 大豆
遺伝子組み換え原料
遺伝子組み換え原料(GM原料)とは、作物に別の作物の遺伝子を組み込み、その作物に無い特徴を持たせたものをいいます。害虫から守るためや、農薬に耐性を持たせるために行われています。
日本国内では遺伝子組み換え原料の栽培は行っていませんが、外国産のフードには含まれていることがあります。
猫の健康を害してしまう可能性があるので、粗悪な原料といえます。フードに掲載されている原材料表を確認し、なるべく「遺伝子組み換えでない」原料を使用しているものを選ぶことをおすすめします。
穀物
原料例
- 麦類
- とうもろこし
- コーングルテン
- 米(ライス)
- 玄米
キャットフードに小麦・大麦・とうもろこしなどの「穀物」が含まれているものをよく見かけますが、実は猫にとって穀物は粗悪な原料といえます。
猫はもともと肉食動物であるため、穀物に含まれる「植物性タンパク質」を消化するアミラーゼという酵素を持っていません。与え続けるとどんどん体に蓄積され、アレルギーや病気などを引き起こす原因にもなりかねません。
それでも穀物は製造コストを削減できるため、カサ増しの目的でキャットフードに使われます。穀物を一切使用していない「グレインフリー」のフードを選ぶことをおすすめします。
大豆
「大豆ミール」「ソイビーンミール」「脱脂大豆」といった原材料表記をよく見かけますよね。キャットフードに使われる「大豆」と呼ばれるものの多くは、人間用として食用加工された後に残った無栄養の絞りカスです。
実は、大豆は猫の命に関わるほど危険な原料なのです。
大豆は猫の胃腸内で異常発酵を促し、大量のガスを発生させます。このガスが血管を圧迫し続けると脳に酸素が行き届かなくなり、最悪の場合にはショック死してしまうことが考えられます。
本来捨てられるはずの大豆の搾りカスがフードに使われている理由は、「カサ増し」のためです。大豆を多く含むフードは選ばないようにした方が無難ですね。
キャットフードに含まれる添加物、確認方法は?

キャットフードのパッケージの成分表には、使用している原料や添加物などを全て記載することが法律で義務付けられています。
含まれている量が多いものから順番に記載されているので、成分表を確認してから購入してくださいね。公式ホームページにキャットフードの詳しい成分表を載せているメーカーもありますよ。
無添加キャットフードの値段が「標準」!

猫は体が小さいので、人間よりも添加物の影響を体に受けやすい動物です。その点「無添加」のキャットフードは、猫の健康を一番に考えて作られているので安心なフードといえます。
値段が少し高いですが、無添加キャットフードの値段を「標準」と捉えてください。安いキャットフードには添加物が含まれていると考えて良いからです。
愛猫に健康で長生きしてもらうためにも、高品質な原料を使用しているキャットフードを与えてくださいね。キャットフードに含まれる残留農薬についてはこちらです。