ドッグフードに含まれる成分の確認方法!栄養価や塩分で気をつけたいポイント

  • 記事作成者:神波 将宏
pepy編集長。薬剤師国家資格、ペット救急救命士、ペット介護士、ペット食育士2級の資格を保有。 薬学とペットの専門知識を活かし「ペット専門マーケター」として活動中。

愛犬のためにも、栄養価のバランスがとれた美味しい餌を用意してあげたいですよね。使い勝手が良く日持ちもするドッグフードですが、何が含まれているのかわかりづらかったり必要量の計算に戸惑ってしまう飼い主さんも多いはずです。

この記事ではドッグフードに含まれている主成分と成分の確認法、栄養価や塩分の計算法や判断するポイントについてまとめました。

 

犬に必要な成分は?

素材

必要な栄養素

  • 糖質
  • タンパク質
  • 脂質
  • ビタミン
  • ミネラル

犬に必要な栄養素は、「6大栄養素」と呼ばれる糖質・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル・水です。

人間が必要な栄養素と全く同じですが、人間は草食性が強い雑食であるのに対し犬は肉食性が強い雑食であるため、栄養素の比率は異なります。

そのため、人間用の食べものは犬にとっては不適切であるかもしれません。犬のごはんを考えるときは必ず犬目線で選んであげてくださいね。

 

ドッグフードに含まれる主な成分は?

ドッグフード

主な成分

  • 炭水化物
  • 粗タンパク質
  • 粗脂肪
  • 粗繊維
  • 粗灰分
  • ビタミン
  • 水分

ドッグフードには「炭水化物」「粗タンパク質」「粗脂肪」「粗繊維」「粗灰分」「ビタミン、ミネラル」「水分」が含まれています。

中でも犬の健康に影響する成分は、「炭水化物」「粗タンパク質」「粗脂肪」です。

 

炭水化物

炭水化物は糖質と食物繊維でできており、なかでも糖質は筋肉を動かしたり体温を一定に保ったりする働きがあります。

ただしタンパク質や脂質を十分に摂取していれば、炭水化物は必ずしも必要な栄養素ではありません。食べてはいけない栄養素ではないので、ドッグフードに入っていること自体は特に問題はありません。

 

粗タンパク質

血液、筋肉、臓器、皮膚など体を作る基礎になります。ホルモンや免疫系統の生成にも関与しているので、不足すると被毛の質が悪くなり筋力も低下してしまいます。

タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」があります。消化吸収しやすいのは動物性タンパク質なので、主原料は動物性タンパク質のドッグフードを選ぶと良いです。

また植物性タンパク質の中でも小麦由来の「グルテン」というタンパク質を使用していないグルテンフリーのドッグフードも存在します。

 

粗脂肪

粗脂肪はカロリーが高く、エネルギー源や体温維持に使われます。臓器の保護・細胞膜の生成・皮膚や被毛の健康維持にも役立ちます。

 

粗繊維

粗繊維とは食物繊維のことで消化できないためそのまま便として排泄されます。

大量に含まれているドッグフードはよくありませんが、2~4%程度であれば便通に役立ちますよ。

 

粗灰分

粗灰分とはミネラルのことです。カルシウムやリン、ナトリウムとしてドッグフードに含有されていますよ。10%以上含有されていると少し多めです。

 

ビタミン

ビタミンは体の機能を補助する役割がある重要な栄養素です。

脂溶性ビタミンであるビタミンAビタミンDビタミンEビタミンK

水溶性ビタミンであるビタミンB1ビタミンB2ビタミンB6ビタミンB12ナイアシン葉酸ビオチンパントテン酸ビタミンC

などがバランス良くドッグフードには含まれています。

 

水分

犬の体の約6割は水分でできており、水分もとても大切な栄養素です。含まれる水分の量によってドッグフードは「ドライタイプ」「ウェットタイプ」「セミモイストタイプ」の3つに分けられます。

 

ドッグフードに含まれる原材料は?

ドッグフード サプリメント

原材料

  • 肉・ミート
  • 肉副産物・ミート副産物
  • 肉粉・ミートミール
  • 動物性油脂
  • 穀物
  • 脂肪
  • 添加物
  • ミートボーンミール
  • ダイジェスト
  • 食塩
  • ビートパルプ

ここでは、ドッグフードの原材料としてよく見られるものについてまとめています。それぞれの原材料はどのようなものか、愛犬に与えて良いものかなどを詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

肉・ミート

良質なドッグフードの原材料には、タンパク質の補給源として「肉」が使われています。肉食動物である犬にとって、肉に含まれる「動物性タンパク質」は摂らなければいけない重要な原材料です。

フードの成分表には「原材料の使用量が多いものから順に記載する」というルールがあります。成分表の一番上に記載されている原料が「主原料」なので、主原料に「牛肉」「鶏肉」「鹿肉」「ラム肉」などの動物性タンパク質が記載されているドッグフードが「良質」の条件ですよ。

 

肉副産物・ミート副産物

肉副産物とは、一般的に食用として加工された際に残る臓器・脳・骨・血液などといった内臓系のことです。食用の肉に比べ安価なため、多くのペットフードメーカーが使用しているのが現状です。

食用加工する際に残る廃棄部位であるため、当然ながら愛犬には与えたくない原材料ですよね。原材料名に肉副産物と表記されているものは控えたほうがいいかもしれません。

 

肉粉・ミートミール

食肉の廃棄部位のなかで内臓系のものを肉副産物と呼ぶのに対し、内臓系に加え毛・ひづめ・角・歯・糞などを粉状に精製し、かつ脂肪分を取り除いたものを肉粉・ミートミールと呼びます。

中には病気の動物の死骸や悪性腫瘍も一緒にミンチにされているケースがあるので、肉副産物と並んで粗悪な原材料の1つです。

肉を粉状にしたものではありませんので、名前に惑わされないように注意してくださいね。

 

動物性油脂

ドライタイプのドッグフードは高温で加工するため、加工直後は水分や脂分はほとんど無くなっています。後から追加する脂分の1種が「動物性油脂」です。

動物性油脂の品質は、オーガニックのものから化学物質で抽出するものまでいわば「ピンキリ」です。悪い動物性油脂の中には、病気や事故で不運の死を遂げてしまった動物の「肉骨粉」から抽出したものもあります。

狂牛病で大問題となった「肉骨粉」を、一部のペットフードには使用しているということになります。もちろん、ヒューマングレードにこだわったプレミアムドッグフードには一切含まれていません

 

穀物

穀物とは稲、麦、あわ、豆など、人間が主食とする作物のことです。犬も問題なく消化吸収できる原材料ですが、動物性のタンパク質に比べると消化はしにくい傾向があります。

 

脂肪

脂肪とは動物や植物に含まれる栄養素の1つで、エネルギー源や体温維持に役立つ成分です。臓器の保護・細胞膜の生成・皮膚や被毛の健康維持にも役立ちます。

脂肪には、犬の体内で形成できないため食事から補う必要がある「必須脂肪酸」があります。これが不足すると繁殖機能の低下や皮膚・被毛のハリの喪失、皮膚炎などの原因にもなりますよ。

ただ摂りすぎるのも肥満につながりますので、愛犬の運動量や他の栄養素とのバランスを考えたうえで摂取量を決めることが大切です。

 

添加物

添加物とは保存料・着色料・香料など、人工的に合成された成分のことをいいます。

賞味期限の延長や嗜好性の向上など飼い主さんにとって嬉しい機能がありますが、発がん性のリスクが高いことやアレルギー、皮膚病を引き起こす原因になるので、添加物を多く含むドッグフードはあまり望ましくありません。

 

添加物不使用の無添加ドッグフードは決して安くはありませんが、愛犬の健康のために値段よりも品質や原材料を優先することをおすすめしますよ。

 

ミートボーンミール

基本的にはミートミールと同じですが、肉のほかに骨を含んだものを精製したものをミートボーンミールと呼びます。

 

ダイジェスト

ダイジェストとは、旨味成分のアミノ酸を得るために肉のタンパク質や脂肪を半消化状態にしたものをいいます。嗜好性を高めるためにフレーバーとしてフード表面にスプレーされており、「加水分解物」とも呼ばれます。

食肉加工の廃棄部位に大量の水と薬品などを加えて生成しています。また脂肪分の酸化を抑えるために添加物である酸化防止剤も同時に配合されることが多いため、愛犬の健康を考えるとあまり望ましくはありません。

 

食塩

犬に必要な食塩の量は人間の約3分の1といわれます。

人間は汗をかいて体温調節をしますが、犬は肉球からしか汗をかかず体温は呼吸によって調節します。汗で塩分が体外に流れないため、摂取量も少なくてよいのです。

中型犬であれば1日3g未満、小型犬は1.5gほどが目安ですよ。

 

ビートパルプ

ビートパルプとは、甜菜(テンサイ)から糖分などを絞り出した後に残る繊維質のことです。食物繊維の添加のために加えられています。

甜菜は別名「サトウダイコン」とも呼ばれ、サトウキビと並ぶ砂糖の主原料です。砂糖をつくる過程で残った葉・茎・しぼりカスなどの副産物がビートパルプです。

 

ドッグフードの成分はどこで確認できる?

ドッグフード

確認方法

  • パッケージの成分表

ドッグフードの成分を知りたい場合は、パッケージの成分表表記をチェックしてください。成分表には「粗タンパク質」「粗脂肪」「粗灰分」「粗繊維」「水分」の5項目が必ず記載されています。

メーカーによってはHPにもグラム表記を載せていない場合もありますが、電話やメールで問い合わせるときちんと教えてくれることがほとんどです。

 

ドッグフードの栄養価、1日に必要なカロリーを判断する計算とは?

ドッグフード

1日当たりに必要なカロリー量

  • 体重(kg)の0.75乗×70×活動係数

愛犬が1日の食事で摂取したいカロリー量は、「安静時エネルギー必要量(RER)」の式を用いて計算することができますよ。式は以下の通りです。

 

RER(kcal)=体重(kg)の「0.75乗」×「70」×「活動係数」

活動係数は以下の表に従って代入します。

年齢や健康状態 活動係数
生後4ヶ月まで 3.0
生後4ヶ月~1歳または妊娠・授乳中の母犬 2.0
1~10歳 1.8
10歳以上または肥満気味 1.4
ダイエット中または重い病気をもつ 1.0

 

0.75乗は特殊な計算なので、電卓を使用するか専門の計算サイトを活用する必要があります。以下に体重別のRERを表でまとめました

(表中A〜Eは上記の表、活動係数に対応しています。愛犬が当てはまる項目をA〜Eから選び、体重と対応するRERを確認してください。)

体重 RER(kcal)
A B C D E
1kg 210 140 126 98 70
2kg 353 235 212 165 118
3kg 478 319 287 223 160
4kg 594 396 356 277 198
5kg 702 468 421 328 234
6kg 805 537 483 376 268
7kg 904 602 542 422 301
8kg 999 666 599 466 333
9kg 1091 727 655 509 364
10kg 1181 787 709 551 394

例えば「生後9ヶ月のトイプードル、体重2.3kg」であれば、活動係数は2.0なのでRERは約261kcalと計算できます。1日当たり261kcalを摂取できるように食事量を調節してあげることが理想ということがわかります。

 

ドッグフード選びに注意!犬の必要な塩分量の計算法は?

ボストンテリア

必要な塩分量

  • 体重(kg)×50(mg)

塩分の過剰摂取は「高血圧」「心臓障害」「腎臓障害」を高確率で引き起こす原因であることがわかっています。ドッグフードにも塩分は含まれているので、摂取量はきちんと計算することが大切ですよ。

1日あたりの理想の摂取量の目安は体重(kg)×50(mg)で計算することができます。体重2.6kgのトイプードルであれば2.6(kg)×50(mg)で1日あたり約130mgとなります。それ以上の塩分摂取は塩分過多となるので注意してくださいね。

 

愛犬の健康を守るのは飼い主の役目!

ドッグフード

ドッグフードの成分表記は少しわかりにくいですが、愛犬の必要量を把握して適切な量を与えることが大切です。愛犬に長生きしてもらい充実した生活を送るためにも、過不足のないバランスのとれた栄養を与えるようにしてくださいね。

 

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